戦略とは、医院を際立たせる方法論のことで、「誰」を対象にして「何」を売りにして「どのような」方法で、ライバルとの「違い」を生み出していくのかを考えることです。
どんな市場にも競争相手が多数いて、顧客を取り合っています。たとえば、先生方も、百貨店へ買い物に行こうとするとき、複数ある中から一つを選んでいるでしょう。それと同じです。先生の医院も競争相手と患者さんの争奪戦をしているのです。これは競争以外の何物でもありません。
経営は競争であると捉えると、負けることは許されません。ではどうすれば勝てるのか。競争の原理を知ることで、「勝つ方法」を導き出すことができるのです。競争の原理とは「競争領域における自院と競争相手との力の優劣によって勝負が決する」ということです。つまり、強いものが勝つということ。当たり前のことですが、実は深い意味を持っているのです。
競争領域における力の優劣ということは、全体の力ではないということです。全体として大きくても、その競争領域の力が劣っていたら負けるのです。逆に、全体としては小さくても、その領域での力が優っていたら勝てるということです。つまり、競争相手に比べて規模が小さな歯科医院でも勝つ方法があるということを意味します。その方法を理論化したものが戦略です。
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