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 マーケティングが向かう先
マーケティングとは、戦略に基づいて、新規患者を費用対効果的に獲得し、その獲得した新規患者をファン患者にするプロセスをつくり管理することです。

つまり、マーケティングが目指す先は、ファン患者を増やし維持することであり、それにより医院が推奨する治療が自然と増える仕組みを完成させること。

そして、このマーケティングプロセスが完全に機能すると、患者数と自費治療のバランス化を図ることが可能になるのです。

 患者を5つのステージに分類する

見込み患者とは、医院の存在を知っているが来院したことがない人。見込み患者が増えないと、新規患者は増えない。新規患者が増えないと、ファン患者も増えない。つまり、見込み患者を増やすことが第一条件です。

新規患者は歯科医院に初めて足を踏み入れる初診患者さんのこと。そして、治療が終了するまで継続して来院してくれる患者、あるいは、治療終了後もメンテナンスのために定期的に来院してくれる患者さんが継続患者になります。

自費患者は、言葉の通り、医院が推奨する自費治療を受け入れてくれる患者さんのこと。ファン患者とは、医院が推奨する治療を選択し、治療後もメンテナンスで定期来院してくれる患者さん。最も利益をもたらしてくれる患者は、もちろんファン患者です。ファン患者さんを増やすことが成長につながります。

マーケティングプロセスをつくることで、各ステージの患者さんを、それぞれ見込み患者から新規患者に、新規患者から継続患者に、継続患者から自費患者に、自費患者からファン患者に引き上げていく仕組みが機能するのです。

 新規患者をファン患者に引き上げるマーケティングプロセス
では、たくさんのファン患者をストックするためにはどんなプロセスが必要になるのか考えてみましょう。実は、ゴールから逆算して考えることで必要なプロセスを設計することが出来るのです。

新規患者がファン患者になるというゴールに至るまでには「プロモーション」→「初診コンサルテーション」→「予防コンサルテーション」→「治療コンサルテーション」→「終了コンサルテーション」というプロセスを辿ります。

第1のプロセスであるプロモーションの役割は、情報発信力を強化することによって、ターゲットとする患者さんが医院に来院するための動機をつくることです。

そして、実際に来院された患者さんのニーズをしっかりと聴き出すことが第2のプロセスである初診コンサルテーションの役割です。患者さんのニーズを把握できれば、そのニーズと医院が提供する治療技術とマッチングすることができるか、また医院の方針に沿った患者さんであるかどうかを見極めることが出来ます。

第3のプロセスである予防コンサルテーションの役割は、患者さんの歯に対する価値観を高めることです。歯に対する価値観を変化させるには、歯は生活の質を決める重要な要素であることを認識してもらうことが必要です。具体的には、歯を失うと人のコミュニケーションや食生活にも悪影響が出て、生活の質が低下することを伝えることが有効です。

それと同時に、歯を守る為の予防について啓蒙することで、歯の健康は患者さんと医院との協同作業により獲得できることを説明します。それにより、患者さんとの協力関係を育んでいきます。

第4のプロセスの治療コンサルテーションの目的は、ニーズをウオンツまで引き上げることです。その為には、まず必要な治療と選択可能な治療技術の選択肢を示します。その上で、それぞれの治療技術を選択した結果、自分の生活はどのように変化していくのかを説明することが有効です。患者さんが治療を選択する大きな要因は、治療技術それ自体の価値ではなく、その治療を受けることによって得られる未来(=生活の変化)です。

ですから、その未来像を具体的にイメージできるだけの情報提供が必要です。未来のイメージが素晴らしいものであればあるほど、その治療技術に対してモチベーションが高まり、積極的にお金や時間投資しようと考えるのです。

最後のプロセスである終了コンサルテーションの役割は、治療前と治療後の口腔内状況を視覚的に比較することにより、医院が提供した治療技術の価値について再認識してもらいます。さらに、長期にわたって歯の健康を維持するためには予防が必要であることを再び啓蒙することで定期的なメンテナンスへ導くことで、ファン患者へと誘っていきます。